映画に感謝を捧ぐ! 「9か月」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はクリス・コロンバス監督の「9か月」に  感謝を捧げようと思います。 1994年の映画「愛するための第9章」をもとにして作られた本作は  多彩な笑い所と誇張術に彩られた  恋愛喜劇であります。  男女の精神的断絶→融和への道と人生の通過儀礼を  モンスター映画風、ラブ・ロマンス風、アクション映画風の  喜劇描写を使い分けながら描いていくという試みは  私に「物事の喜劇的側面」を肥大化させる技法と  漫画的発想と恋愛映画的発想の平和的共存の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (アクション・コメディ風に表現された「最終局面」から  情緒溢れる幕切れへと着地するという  難技に挑んだ作品であるという点も見逃せません。)  まさに「ロマンスとホームドラマの中間期」をユーモラスに駆け抜ける  一作であると言えるでしょう。  「妊娠&結婚」という人生の重要事を  笑いと人情の均整を保ちながら描いていくストーリー&演出と  ユーモアとシリアス、スター性と庶民性が入り交じった  俳優&女優陣が一堂に会した本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。