映画に感謝を捧ぐ! 「ミイラの復活」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はクリスティ・キャバンヌ監督の「ミイラの復活」に  感謝を捧げようと思います。  古代エジプトの王女「アナンカ」の墓を探す  人々の運命を描いた本作は  軽快にして貪欲なミイラ系ホラーであります。  軽量級作品の枠内において  怪奇恐怖、コメディ風味、冒険活劇  西部劇の香り漂う「酒場での乱闘」、ロマンス  手品ショーが共存するという怪現象は  私に「効率主義的に進行する冒険&ロマンス」の醍醐味と  愛&信仰心に潜む狂気をホラー的に表現する技法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (ミイラ男として復活しながらも人間的最期を遂げる  「カリス王子」の姿が  ある種の哀愁を感じさせる点も見逃せません。)  まさに「ジャンル融合型ミイラ系ホラー」の称号にふさわしい  作品であると言えるでしょう。    娯楽映画を形成する要素を網羅するエネルギー  暇つぶし規模を保ち続ける堅実さ  悪漢&ミイラ男のモンスター的存在力  流血や人体破壊に依存しない  渋味の利いた残酷描写が一堂に会した本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。