映画に感謝を捧ぐ! 「クリッター2」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はミック・ギャリス監督の「クリッター2」に
感謝を捧げようと思います。
1986年の映画「クリッター」をもとにして作られた
人気シリーズの2作目となる本作は
懐メロ的魅力とお化け屋敷的ユーモアに溢れた
モンスター映画であります。
前作「クリッター」の特性と西部劇の遺産を継承しつつ
「無意識のうちに親の無念を晴らそうとするモンスター」という発想を導入し
「シリアスな状況をコミカルに表現する」技法を加速させる事によって
人類とクリッターの新たなる闘いを生み出そうという試みは
私に「西部劇」がアメリカ映画史に与えた影響力の一端と
残酷さと滑稽さの近似性を娯楽的に表現する技法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(ハッピー・エンド&西部劇への愛情を静かに表現した
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに続編戦術とモンスター映画&ドタバタ喜劇的サービス精神の融合によって
「二重仇討ち系モンスター映画」へと変異した作品であるといえるでしょう。
「E.T.」・「グレムリン」が生み出した潮流によって生を受けながら
独特の活劇性&笑撃性を持った世界へと飛躍しようとする本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。