映画に感謝を捧ぐ! 「ダウンヘル」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はパトリシオ・ヴァラダレス監督の「ダウンヘル」に
感謝を捧げようと思います。
自転車レースに出場するためチリを訪れた男「ジョー」と
恋人「ステファニー」の運命を描いた本作は
映画史を股にかけて進行する驚愕の怪作であります。
1980年代風青春映画+スポーツ映画として幕を開け
巻き込まれアクションへと移行した後
感染系ホラーの道を進むストーリー&演出は
私に、1980~2010年代映画文化が一堂に会する光景と
勢い任せに謎を増やし、解答を抑制することによって生成される恐怖を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(真相はほとんど解明されず、感染だけが増えていく幕切れが
ホラー映画魂と「途中打ち切り」の残酷さを体現している点も
見逃せません。)
まさに「ジャンル混合型山系映画」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
様々な娯楽要素を渡り歩きつつ
悪食映画の道を駆け抜ける本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。