映画に感謝を捧ぐ! 「第七天国」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はフランク・ボーゼージ監督の「第七天国」に  感謝を捧げようと思います。  オースティン・ストロングの同名舞台劇を  もとにして作られた本作は  童話的な魅力と現実の過酷さが交錯する  サイレント恋愛劇であります。  少女漫画+お伽噺的ロマンスから  戦時下に生きる人々の物語へと転じるストーリー  庶民的ムード漂う風景&キャラクター造形  ユーモアとシリアスのバランスに秀でた演出&音楽が一体となる光景は  私に「人々の神&天国に対する思い」と  「幻想的ロマンスと現実感の均整を保つ技法」の  一端を目の当たりにする機会をもたらしました。  (ハッピー・エンドに属しながらも苦味のある幕切れが  戦争の残酷さを写し出している点も見逃せません。)  まさに「ジャンル融合型庶民派純愛映画」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  娯楽映画的サービス精神と文学&社会性  スター主義と物語性、日常劇&戦争映画要素と宗教映画要素が  絶妙のバランスで配合された本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。