映画に感謝を捧ぐ! 「吸盤男オクトマン」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はハリー・エセックス監督の「吸盤男オクトマン」に
感謝を捧げようと思います。
放射能による環境汚染の調査中にモンスターと遭遇した
科学者一行の運命を描いた本作は
奇襲的にしてユーモラスなモンスター映画であります。
半魚人映画の流れを汲み、社会派の装飾を纏いながら
山系ホラー的な方向へと進み
冒険活劇風味のモンスター討伐へと転じるストーリー
「タコ」の目線を生かした演出法
「ゴジラ」系SFと怪奇映画を融合させたモンスター造形が
一体となる光景は
私に「奇襲的ストーリー展開」・「大衆娯楽戦術」
「漫画+童話的アイデア&特撮系モンスターならではの恐怖&ユーモア」を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(王道的ハッピー・エンドでありながら
純情且つ孤独なモンスターの悲運に心打たれる
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「両生類系モンスター映画」の一翼を担う
軽量作であると言えるでしょう。
タコに関する知識と特撮技術力の融合が生んだモンスター「オクトマン」の勇姿
教科書的でありながらも味わいのある人間たち
人間とモンスターの物語を交互に描きながら
段階的につなぎ合わせていく作劇法
軽量級SF的ハッタリ&路線転換が炸裂する本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。