映画に感謝を捧ぐ! 「民族の祭典」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はレニ・リーフェンシュタール監督の  「民族の祭典」に感謝を捧げようと思います。  1936年に開催された「ベルリン・オリンピック」の  陸上競技を記録した本作は  技術、知略、愛情を兼ね備えたドキュメンタリー映画であります。  様々な映像技法を駆使して  「アスリート」の魅力を写し出す技術力と  オリンピック特有の「自国至上主義」を抑制し  諸外国に対し公正な目線を保ち続けるバランス感覚が  一体となって「ベルリン・オリンピック」を  後世に残そうとする光景は  私に「スポーツ」の物語性と  娯楽的テクニックを駆使した記録映像の醍醐味を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (勇壮でありながらも平和的な幕切れが  「歴史」に対する痛烈な皮肉となっている点も見逃せません。)  まさに「スポーツ・ドキュメンタリー」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。    記録映画技法、娯楽的サービス精神、スポーツ愛の限りを尽くして  後年の「スポーツ・イベント映像」に対する  道しるべの一つとなった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。