映画に感謝を捧ぐ! 「侵入者ー逃げ場のない家ー」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はアダム・シンドラー監督の「侵入者ー逃げ場のない家ー」に
感謝を捧げようと思います。
自宅を襲う強盗3人組に立ち向かう女性「アンナ」の
運命を描いた本作は
軽量な外見の中に「豪快さ」を宿す空間限定映画であります。
「トラウマ系女性映画&巻き込まれサスペンス」の定番に即した人間関係が
ヒロインの秘めたる凶悪性によって「逆転」していく姿を
軽快且つ大胆に写し出していくストーリー&演出は
善悪の境界線が状況によって変化していく事を
映画的に表現する手法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(トラウマ克服&勧善懲悪的ハッピー・エンドと
悪の勝利が共存可能であることを示した
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「空間限定型女系サスペンス」の一翼を担う
怪作であると言えるでしょう。
壮絶なる善悪の反転
女性の潜在的狂気&男性の暗黒面に対する冷徹な目線
効率主義&どんでん返し主義的作劇法
アトラクション的舞台設定が陰鬱且つ暴力的に絡み合う本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。