映画に感謝を捧ぐ! 「アポロ 宇宙への挑戦」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はバスティアン・ウィマー監督の「アポロ 宇宙への挑戦」に
感謝を捧げようと思います。
NASA(アメリカ航空宇宙局)による「アポロ計画」の
一部を記録した本作は
教材性と戦術性が絡み合うドキュメンタリー映像であります。
「アポロ計画」に関する映像&発言を
資料的に並べているように見せかけて
史劇風味、宗教&文学風味、コメディ風味の限りを尽くして
「アメリカ的ポジティブ精神」を高らかに掲げるという戦術は
私に「宇宙計画史」の一端を目の当たりにしつつ
「記録映像」の宿命と「アメリカ」の持つエネルギー&娯楽+宣伝技術に
思いをはせる機会をもたらしました。
(ドキュメンタリーでありながら
娯楽的ハッピー・エンドの香りを感じさせる
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「非殺傷系武勇伝」の一翼を担う
軽量級ドキュメンタリーであると言えるでしょう。
宇宙へのロマンとアメリカ礼賛精神が混ざり合いながら
効率主義&見せ場主義的に進行する事によって
後年の映画&TV番組に対する「道しるべ」の一つとなった本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。