映画に感謝を捧ぐ! 「ミステリアス・サマー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はマイク・セダン監督の「ミステリアス・サマー」に  感謝を捧げようと思います。  スコット&コリ・エバンス夫妻と2人を取り巻く人々の  運命を描いた本作は  陽気且つ率直なエロティシズムに包まれた珍作であります。  ハワイとセックス・シーンを見せるために進行するストーリーに  「サスペンス風」の装飾を施す事によって  物語性があるかのように装おうという試みは    私に「性的欲求と野心を両立させること」の難しさと  観光地の光と闇をポルノ的に表現する手法の    一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (肩すかし的ハッピー・エンドの後  素早くエンドロールへ進むことによる  突っ込み封じを試みる作品であるという点も見逃せません。)  まさに「犯罪入り観光旅行ポルノ」の一翼を担う    軽量作であると言えるでしょう。  性欲旺盛すぎるヒロイン達に翻弄される男性陣と    男性的欲求の赴くままに突き進みながらも  明るい雰囲気に包まれた映像に心和まされる本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。