映画に感謝を捧ぐ! 「アパッチ族の最後」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はサム・ウッド監督の「アパッチ族の最後」に  感謝を捧げようと思います。  先住民「アパッチ族」に捕らえられた女性の  救出に向かった騎兵隊の運命を描いた本作は  我慢劇魂とアメリカ気質に溢れた西部劇であります。  「白人目線」を徹底追求しながら  砦内の人間模様&捜索サスペンスを丹念に描いた後  西部劇の王道に即したアクション・シーンで  盛り上げていくストーリー&演出は  私に映画作りにおける「硬軟&静動のバランス感覚」の重要性と  「アメリカ西部劇」がいかなる鑑賞者を想定しているかを示す  資料に接する機会をもたらしました。  (様々な問題を「力業」で解決する事によって  ハッピー・エンドへと導く豪快さと  アメリカ礼賛精神に溢れた幕切れが  「正統派アメリカ西部劇」の宿命を写し出している点も  見逃せません。)  まさに「集団抗争系西部劇」史上屈指の  優等生的サービス精神を発揮した作品であると言えるでしょう。  アメリカ西部劇的人種認識&ご都合主義と  終盤までアクション・シーンを抑制する事による物語の緩慢化を  暇つぶし的スケール&スピード感と  娯楽ジャンル融合によって補うことによって生を受けた本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。