映画に感謝を捧ぐ! 「テキサスの若武者」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はフレッド・アレン監督の「テキサスの若武者」に  感謝を捧げようと思います。  テキサス出身のカウボーイ「ジョン・ドリュリィ」と  荒馬「デューク」の運命を描いた本作は  西部劇史上屈指の和やかさに包まれた作品であります。  J・ウェイン扮する主人公&ヒロインの放つ青春映画ムード  人間に勝ると劣らぬほどのキャラクター性を発揮する馬たち  紳士的且つ狡猾な敵将と  コメディ風味漂う地元住民&敵兵が織りなす  スリリング且つユーモラスな人間模様&アクションを  効率的に進めていく作劇法&演出法は  私に「活劇的アイデアと喜劇的アイデアの秘めたる近似性」と  「西部劇風味を保ちながらも、銃撃戦を抑制したアクション・シーン」の  醍醐味を目の当たりにする機会をもたらしました。  (アメリカ西部劇の王道に即したハッピー・エンドにしつつ  「主人公よりも仲間達&馬を活躍させる」という  大胆な賭けに挑んだ幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「アクション・コメディ系西部劇」の歴史に輝く  軽量作であると言えるでしょう。  正統派西部劇の法則に基づいたストーリー展開の中に  「馬に対する裁判」等の喜劇的発想を挿入させる事によって  暇つぶし規模のスリルとバラエティ番組的笑いを兼ね備えた  爽快作となった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。