映画に感謝を捧ぐ! 「ラスト・スペースシップ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はサイモン・フィリップス監督・出演の
「ラスト・スペースシップ」に感謝を捧げようと思います。
宇宙船「ペガサス号」と共に新天地を目指す
人々の運命を描いた本作は
クールにして暴れ馬的なSF映画であります。
宇宙系SF、道中劇、閉鎖系ミステリーをつなぎ合わせ
出たとこ勝負的に進行するストーリーと
淡々とした演出&CG映像が一体となる光景は
私に「映画的情報撹乱戦術」の一端と
「宇宙の神秘性&宇宙旅行のストレス」を
SF的に表現する手法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(強靱なる「自己犠牲礼賛&ハッピー・エンド信仰」に支配された
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「ミステリー・ツアー系SF」の一翼を担う
静かなる珍作であると言えるでしょう。
論理性&伏線回収よりも「謎めいた雰囲気作り」を重視する精神と
物語の大半を「宇宙船内部」で進行させつつ
様々な娯楽要素を詰め込む貪欲さに彩られた本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。