映画に感謝を捧ぐ! 「ナチスの若き戦士たち」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回は「ナチスの若き戦士たち」に  感謝を捧げようと思います。  ヒトラー・ユーゲントヒトラー青少年団)の姿を記録した本作は  軽快なる恐怖を感じさせる記録映画であります。  「心和ませるシーンの挿入」・「テーマソングによる盛り上げ」  「見せるべき対象に的を定める映像技」といった  娯楽映画テクニックを駆使して  ヒトラーユーゲントの魅力を世に知らしめようという戦術は  私に「政治&軍事宣伝と娯楽映画作りの共通項」と  情報管制&支配戦術の一端を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (娯楽映画的高揚感と情緒を保ったまま  記録の終焉を迎えるよう配慮された作品であるという点も  見逃せません。)  まさに「娯楽的宣伝戦術入門」の一翼を担う過激作であると言えるでしょう。  ナチス・ドイツの「人々に示したい部分」を的確に押さえ  娯楽的サービス精神を施しつつ  愛国心&正義漢を煽っていく姿によって  一方的な情報に囚われない精神と  表面的美しさ&和やかさに惑わされず  「裏側」を読み取る脳機能を鍛えてくれる本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。