映画に感謝を捧ぐ! 「地獄のアパッチ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はアレクサンダー・シンガー監督の「地獄のアパッチ」に  感謝を捧げようと思います。  S・E・ホイットマンの同名小説をもとにして作られた本作は  豪快さの中に苦味を秘めた西部劇であります。  イタリア西部劇の男臭&銃撃戦、探偵小説的なストーリー&キャラクター造形  アメリカ特有の人種摩擦が一堂に会する光景は  私に「男性娯楽風味と社会派風味の平和的共存」と  「反優等生+ネイティブ系西部劇ヒーローの魅力」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (能天気なハッピー・エンドの装飾を纏いつつ  「アメリカ政府のネイティブ政策」を風刺する幕切れと  なっている点も見逃せません。)  まさに「探偵系西部劇」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。  王道西部劇の爽快感、社会風刺の苦味、サスペンス的人間模様が絡み合う本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。