映画に感謝を捧ぐ! 「ザッツ・ザ・ウェイ・オブ・ザ・ワールド」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はシグ・ショア監督の  「ザッツ・ザ・ウェイ・オブ・ザ・ワールド」に感謝を捧げようと思います。  音楽プロデューサー「コールマン」と  彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は  軽妙でありながらも苦味の利いた舞台裏映画であります。  音楽業界の暗部をえぐり出す過激さ  「アース・ウインド&ファイアー」の魅力を生かすアイドル映画性  青春映画的サービス精神を兼ね備えたストーリーと  MTV的軽快さと1970年代的渋味がバランス良く配合された演出が一体となる光景は  私に、1970年代映画技法と80年代映画技法  芸術性と経済性、娯楽要素と記録映像要素の  明るくも激しいせめぎ合いを  目の当たりにする機会をもたらしました。  (サスペンス的どんでん返しとライブ的高揚感が  入り交じった幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「音楽業界+アース・ウインド&ファイアー入門」の  一翼を担う一作であると言えるでしょう。  スター主義とストーリー性、ユーモアとシリアスの均整を保ちつつ  音楽ビジネスに関わる人々の真実に迫る本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。