映画に感謝を捧ぐ! 「プール(2016年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はマッド・エスカンダリ監督の「プール(2016年版)」に  感謝を捧げようと思います。
プール [DVD]
アルバトロス
2018-04-04

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 プールに閉じ込められた2人姉妹の運命を描いた本作は  省力的にして奇策的な空間限定映画であります。  「オープン・ウォーター」シリーズの流れを汲むトラブルと  異常心理サスペンスを融合させつつ  ホームドラマ&人情劇的な方向へと向かうストーリーと  「暗き青」に彩られた映像が一体となる光景は  私に「人員&場所の節約」と  鑑賞者に「展開の先読み」をさせまいとする執念の融合によって  ストーリーが段階的に穏健化していく現象を    目の当たりにする機会をもたらしました。  (「ハッピー・エンド」によって様々な問題を隠蔽する   戦術的な幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「穏健派巻き込まれサスペンス」の一翼を担う  珍作であると言えるでしょう。  殺人場面に依存しないサスペンスの追求と  胡散臭さ溢れるキャラクター造形によって  緩慢な物語&映像を補強することに挑んだ本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。