映画に感謝を捧ぐ! 「砂漠の狐ロンメルを追え」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は「砂漠の狐ロンメルを追え」に
感謝を捧げようと思います。
第2次大戦期におけるアフリカ戦線の一端を記録した本作は
クールにして危険な記録映像であります。
淡々と戦況&周辺状況を写し出す映像の中から
イギリスの「潜在的傲慢さ」
自国の武勇を後世に伝え異様とする人々の執念
娯楽映画的サービス精神の気配が浮かび上がってくるという現象は
私に「イギリス文化」と「戦争の記録に関わる人々」の情熱&狂気の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(戦争の記録映像であるにもかかわらず
段階的にアクション映画化していく姿に
戦慄を禁じ得ない作品であるという点も見逃せません。)
まさに「イギリス礼賛系記録映像」の一翼を担う
実録戦記であると言えるでしょう。
「イギリス軍目線」に徹し続けることによって
記録映像と娯楽映画の秘めたる近似性と
歴史が勝者にとって好ましい形へと「編集」される存在であることを
無意識のうちに世に示す記録映像の一つとなった本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。