映画に感謝を捧ぐ! 「SF火星の謎 アストロノーツ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はロバート・マイケル・ルイス監督の  「SF火星の謎 アストロノーツ」に感謝を捧げようと思います。  火星で謎の死を遂げた宇宙飛行士の身代わりとなった男  「エディ・リース」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は  SF映画史上屈指の「意外性」を見せてくれる異色作であります。  宇宙系SF的に幕を開けつつ  陰謀&恋愛劇へと移行していくストーリー&演出が  軽快且つ渋く進行していく光景は  私に「1970年代的反抗精神」と  宇宙に対する複雑な思いが混ざり合うことによって生じる  科学反応の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (悲劇の香りを匂わせつつ「結論」を抽象化する事によって  他のSF作品とは異なる形で  鑑賞者の想像力を刺激している点も見逃せません。)  まさに「人間模様重視系SF」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。  特殊効果よりもアイデア&ストーリー性を重視したSF映画の醍醐味と  政府&ハッピー・エンド史上主義への疑心に彩られた本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。