映画に感謝を捧ぐ! 「パラダイスキャニオン」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はカール・L・ピアソン監督の「パラダイスキャニオン」に  感謝を捧げようと思います。  偽造紙幣作りの黒幕を追う捜査官「ジョン・ワイヤット」の  運命を描いた本作は  緩やかにして堅実な西部劇であります。  西部劇の定番を的確に抑えつつ  刑事映画要素を導入したストーリー&演出が  段階的にアクション・コメディ風味に包まれていく光景は  私に「大道芸的アクション・シーン」と  「どんでん返し&殺人に依存しないスリル生成」の醍醐味を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (勧善懲悪的ハッピー・エンドで幕を閉じると見せかけて  ドタバタ喜劇的幕切れを迎えるという  奇襲技を繰り出している点も見逃せません。)  まさに「活劇+喜劇系西部劇」の一翼を担う軽量作であると言えるでしょう。  迫力よりものどかさが印象深いヒーロー&悪漢  ホームドラマ風味漂う「薬売り兼芸人一座」  西部劇の王道を軽快にしてコミカルに突き進む  ストーリー展開に心和まされる本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。