映画に感謝を捧ぐ! 「ゴーストタウンの番外地」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はアメリゴ・アントン監督の「ゴーストタウンの番外地」に  感謝を捧げようと思います。  謎のゴーストタウンで繰り広げられる闘いの行方を描いた本作は  凶暴にして戦術的なイタリア西部劇であります。  イタリア西部劇の王道と空間限定サスペンスを  融合させる事によって生を受け    ある種の教訓性を孕みながら軽やかに進行する  ストーリー&演出、キャラクター造形は  私に「舞台設定」によって予算&人員の節約と  物語性の強化を共存させる戦術と  「爽快感と虚しさが入り交じった世界」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (「不浄の富」に魅入られた人々の末路と  正義を選んだ人間たちの旅立ちを  陽気且つブラック・ユーモア的なテーマソングと共に  写し出す幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「お宝争奪系イタリア西部劇」の堅実なる  豪快作であると言えるでしょう。  イタリア西部劇的暴力&お色気の赴くままに進む野性と  スケール感の適性範囲を保ち続ける理性を兼ね備えた本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。