映画に感謝を捧ぐ! 「シンデレラ(1914年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジェームズ・カークウッド監督の  「シンデレラ(1914年版)」に感謝を捧げようと思います。  シャルル・ペローの同名小説をもとにして  1914年に作られた本作は  情緒とスピード感が程よく調和した  サイレント恋愛劇であります。  童話的ムードに溢れた映像作り&配役と  和やかにして躍動的な音楽によって  効率主義的に進行するストーリーに  ユーモアと神秘性を持たせようという試みは  私に「特殊効果に依存しないファンタジー風味の生成」と  「大作と軽量級作品の持ち味を融合させる技法」の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (感動誘発主義や後日談に溺れない  クール且つ爽快な幕切れとなっている点も見逃せません。)    まさに「史劇風ラブ・ファンタジー」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  見せ場&スター主義とサイレント映画&お伽噺の魅力をバランス良く配合した  映像技&作劇法によって  映画史における「シンデレラ路線」の一翼を担う本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。