映画に感謝を捧ぐ! 「裸の拍車」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はアンソニー・マン監督の「裸の拍車」に  感謝を捧げようと思います。  賞金稼ぎ「ケムプ」と彼を取り巻く人々の    運命を描いた本作は    A・マン監督&J・スチュアートの名コンビによる  3作目の西部劇であります。  西部劇の王道に即したアクションと  犯罪映画的人間模様が融合する事によって生を受けた  ストーリー&演出が娯楽戦術的に進行する光景は  私に、大衆娯楽的サービス精神と教訓劇要素の共同戦線と  ワンマン・ヒーローに依存しない娯楽アクションの醍醐味を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (勧善懲悪の爽快感よりも「金銭欲&過去の呪縛」から解放された  男女の姿に重きを置いた幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「頭脳戦入り道中西部劇」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  アメリカ西部劇的サービス精神に基づく見せ場と  勧善懲悪の枠に囚われない複雑なキャラクター造形が共存する本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。