映画に感謝を捧ぐ! 「パリ警視J」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャック・ドレー監督の「パリ警視J」に
感謝を捧げようと思います。
麻薬組織に立ち向かうパリ警察の警視「ジョルダン」の
運命を描いた本作は
堅実さと多国籍感に彩られたアクション映画であります。
アメリカ製刑事映画の流れを汲むストーリー
ヨーロッパ的多彩さを感じさせる俳優&女優陣、アクション・シーン
フランス各所の風景、1980年代文化の香り
軽やかさ&繊細さを状況に応じて使い分けた音楽が一体となる光景は
私に「優等生的物語に個性を持たせる」技法の一形態と
アクション映画における「キャラクター&舞台」の重要性を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(勧善懲悪の爽快感と極道映画の香りを兼ね備えた
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「フランス流アウトロー刑事映画」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
アクション映画の法則&スター主義的作劇法を的確に抑えつつ
フランス映画的苦味を保ち続ける
軽業的バランス感覚に驚かされる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。