映画に感謝を捧ぐ! 「夕立」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回は「夕立」に感謝を捧げようと思います。
夕立の後に巻き起こる珍騒動を描いた本作は
体技と「日常」に対する観察眼によって生成された
サイレント喜劇であります。
「傘」という道具を有効活用したアイデアの数々と
男の愚かしさとアクション映画の突っ込み所を
体現するかのようなストーリー展開が一体となる光景は
私に「日常生活に潜む喜劇要素」と
「視覚的&心理的発想力を感じさせる喜劇」の醍醐味を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(恋愛映画的ハッピー・エンドを否定しつつ
「悪行の報い」について語る幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級技巧派日常喜劇」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
C・チャップリン扮する主人公と恋敵が
周辺人物を巻き込みながら繰り広げるコミカルな対決を通じて
アクション映画&恋愛映画に対するブラック・ユーモアを放つと同時に
傘の映画的活用法の一端を教えてくれる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。