映画に感謝を捧ぐ! 「メカニック(2010年版)」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はサイモン・ウェスト監督の「メカニック(2010年版)」に
感謝を捧げようと思います。
1972年の同名映画をもとにして作られた本作は
アクション映画と時代との関係を写し出す作品の一つであります。
1972年版のストーリー、演出、キャラクターの
陰鬱さ&冷徹さを薄め
1980年代的豪快さ&人情味、1990年代的どんでん返し
2010年代的映像テクノロジー、J・ステイサムのアクション技能を
注ぎ込むという娯楽的加工法によって
機械的クールさよりも活劇的ホットさを重視した作品へと
変異させるという試みは
私に、アクション映画における時代感覚&スター主義の重要性と
人間社会における「暴力史」を娯楽的に表現する技法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(1972年版以上に「プロとセミプロの違い」を
鮮明に写し出す決着となっている点も見逃せません。)
まさに「歴史&娯楽教材系殺し屋映画」の一翼を担う
大いなる軽量級作品であると言えるでしょう。
1972年版のM・ウィナー監督&C・ブロンソン組の流れを汲む
男臭コンビ「S・ウェスト監督&J・ステイサム組」の
第1作となる本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。