映画に感謝を捧ぐ! 「ザ・ビッグ・ワン」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はマイケル・ムーア監督の「ザ・ビッグ・ワン」に  感謝を捧げようと思います。  M・ムーアによるアメリカ大企業への取材&公演ツアーの一部を  記録した本作は  ユーモアと義憤が交錯する記録映像であります。  政治家への過激な風刺&大手企業&アメリカ経済の暗部を  題材としながらも  MTV的軽快さ、道中劇的風景、ドタバタ喜劇風味を感じさせる     発言&映像の数々は  私に「社会性と娯楽性の均整を保つ技法」・「ビジネス戦術のモンスター化」  「ユーモアの秘めたる攻撃力」の一端を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (現実の非情さに向き合いつつも  希望を感じさせる幕切れにしようと奮闘する姿に  心打たれる記録映像であるという点も見逃せません。)  まさに「社会風刺系道中劇」史上屈指の過激派と  呼びたくなる作品であると言えるでしょう。  地域社会にテロリスト級の破壊をもたらす「巨大企業のビジネス戦術」と  胡散臭さ、金銭+権力への執着、自己正当化術に長けた「政治家たち」に  ブラック・ユーモア&突っ込み精神と娯楽的映像&音楽技で立ち向かう姿が  公的機関の記録映像とは一味違う味わい&迫力を感じさせる本作と   生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。