映画に感謝を捧ぐ! 「ジェシー・ジェームズとフランケンシュタインの娘」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はウィリアム・ボーダイン監督の  「ジェシー・ジェームズとフランケンシュタインの娘」に感謝を捧げようと思います。  フランケンシュタイン博士の孫「ルドルフ&マリア」と  無法者「ジェシー・ジェームズ」の運命を描いた本作は  娯楽映画史上屈指の実験精神に溢れた珍作であります。  「ジェシー・ジェームズ路線とフランケンシュタイン路線を合体させる」という  大胆不敵なアイデアを  西部劇、ホラー、SFの技法が独特のバランスで配合された  ストーリー&演出によって映画化するという試みは  私に、スター主義と見世物小屋的サービス精神の秘めたる共通項と  奇想天外な発想に一定の論理性をもたらす技法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (「勝てば官軍主義」に溺れず、法治的な解決へと向かう  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「路線融合型映画」の歴史に輝く挑戦作であると言えるでしょう。  無法者ジェシー・ジェームズ伝説と  小説家メアリー・シェリーが生んだ理系ダークヒーロー  「フランケンシュタイン博士」の持つ可能性の大きさと  西部劇とモンスター映画の近似性を体現する本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。