映画に感謝を捧ぐ! 「荒原の死闘」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はフィル・カールソン監督の「荒原の死闘」に  感謝を捧げようと思います。  山地に住む人々を脅かすピューマに立ち向かう男「トム」と  フィラデルフィアからやってきた青年「ダニー」の運命を描いた本作は  時代と娯楽要素の壁を軽やかに超越した作品であります。  西部劇気質と1930年代のアメリカ事情  アクションとホームドラマ  都会的価値観と山岳的価値観の融合がもたらす科学反応は  私に、アメリカにおける「西部劇文化」の影響力  暴力と人情の共同戦線、文化摩擦の映画的表現法の  一端を目の当たりにする機会をもたらしました。  (アクション映画的ハッピー・エンドに向かうと見せかけて  ホームドラマ的ハッピー・エンドへと着地する幕切れと  なっている点も見逃せません。)  まさに「山系武闘派ホームドラマ」の一翼を担う作品であると  言えるでしょう。  勧善懲悪西部劇の香り漂う邦題、装飾、舞台と  人情劇と活劇が入り交じったストーリーが織りなす  多彩なスリル&サスペンスに満ちた日常が  効率主義とドラマ性の均整を保ちながら進行する本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。