映画に感謝を捧ぐ! 「ル・ミリオン」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はルネ・クレール監督の「ル・ミリオン」に  感謝を捧げようと思います。  画家「ミシェル」と彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は  ブラック・ユーモアと陽気な笑いが交錯するミュージカル映画であります。  宝くじ入りの上着がもたらす珍騒動+欲望&愛憎渦巻く人間模様を  サイレント喜劇、歌劇、泥棒映画の技法を組み合わせ  軽やかに描いていくストーリー&演出は  私に、ユーモアとサスペンスを結ぶ見えない絆と  「貪欲でありながらも効率的なストーリー展開」の醍醐味を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (主人公&ヒロインのロマンスよりも  泥棒のささやかな人情に心打たれる  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「宝探し系人情喜劇」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  泥棒映画的スリル&サスペンス、ドタバタ喜劇的笑い  日常劇の和やかさが絶妙のバランスで配合された本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。