映画に感謝を捧ぐ! 「メタモルフォシス 恐怖の生体実験」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はG・L・イーストマン監督の
「メタモルフォシス 恐怖の生体実験」に感謝を捧げようと思います。
科学者「ピーター・ハウスマン」と彼を取り巻く人々の
運命を描いた本作は
凶暴性と葛藤に彩られたモンスター映画であります。
青春映画とテクノロジーSFを融合させた世界が
「モンスター映画の世界」へと変異していく姿を
幻惑的+見世物的に描写していくストーリー&演出は
私に「世俗的悪意と科学者的狂気の交わり」によって
日常&人間性が破壊されていく恐怖と
効率的に物語を進めつつ
段階的に恐怖を高めていく技法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(能天気なハッピー・エンドで鑑賞者の緊張を緩めた後に
「静かなる逆転の刃」を放つ幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「陰鬱系バイオテクノロジー・モンスター映画」の一翼を担う
堅実作であると言えるでしょう。
モンスター映画の王道に即して進みつつ
物語性と残酷アトラクション性を
共存させようとするバランス感覚と
「単純な状況を複雑に表現する」サスペンス的映像技が
冴え渡る本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。