映画に感謝を捧ぐ! 「ジョン・ヘンリー」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はマーク・ヘン監督の「ジョン・ヘンリー」に  感謝を捧げようと思います。  ハンマー使い「ジョン・ヘンリー」と  彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は  様々な教材性を持ったアニメーション映画であります。  初期サイレント喜劇級の軽量さの中に  「南北戦争直後のアメリカ事情」と  「ビジネス&機械信仰の暗部」を詰め込んで  ディズニー的サービス精神の赴くままに進んでいくストーリー&演出は  私に「非殺傷系ヒーローの醍醐味」・「合理主義と人情味のせめぎ合い」  「挿入曲の戦術的活用法」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。   (哀しみ&不安の中にあっても「ユーモア&希望」を  保ち続けようとする人々の姿を  静かに写し出す幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「ディズニー流労働系武勇伝」の称号にふさわしい  作品であると言えるでしょう。  ディズニーアニメの精神&技術力と  アメリカ史の転換期が融合することによって  善男善女向けの笑い&活劇性に包まれた  「穏健派英雄伝」となった本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。