映画に感謝を捧ぐ! 「ライフ(2017年版)」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はダニエル・エスピノーサ監督の「ライフ(2017年版)」に  感謝を捧げようと思います。  地球外生命体の脅威にさらされた  火星探査チームの運命を描いた本作は  背徳的魅力と人材的スケール感に彩られたSF映画であります。  1979年の映画「エイリアン」の流れを汲むストーリーと  宇宙系SFの王道に即したCG映像の中で  「生き残るために心技体の限りを尽くす」・「闘いの中で成長していく」    「人数&テクノロジーを誇る敵に対し、自らの特性で立ち向かう」  地球外生命体「カルビン」の勇姿と  登場人物数を抑制し、アメリカ映画的スター主義を取りながらも  多国籍風味を感じさせるキャスティングが  光り輝く光景は  私に「与えられた状況下で最善を尽くす」・「言葉よりも行動で意志を示す」  「人員&物量的不利に対して恐れを抱かない」姿には  善悪を超越するほどの魅力があるということを  SF的に表現する技法の一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (人類の勝利と見せかけて「華麗なる逆転の刃」を放つ幕切れが  ハッピー・エンドは主観的概念に過ぎないということを  示している点も見逃せません。)  まさに「優等生型エイリアン系SF」と見せかけて  悪の魅力とブラック・ユーモアの醍醐味を写し出す  奇襲的作品であるといえるでしょう。  SFとホラーの王道を巧みに組み合わせ  アメリカの持つ「人種のるつぼ性&ヒーロー願望」を  最大限に発揮することによって生を受けた本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。