映画に感謝を捧ぐ! 「ブラボー砦の脱出」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジョン・スタージェス監督の「ブラボー砦の脱出」に  感謝を捧げようと思います。  ブラボー砦の北軍兵士と南軍捕虜の運命を描いた本作は  正統派と奇策が交錯する西部劇であります。  逃亡捕虜の追跡と先住民との闘いをつなぎ合わせるという  大胆不敵なアイデアと    アメリカ西部劇の王道に即したアクション&キャラクター造形が  一体となる光景は  私に「奇抜な発想と優等生的な作劇法の融合」がもたらす科学反応と  南北戦争時代のアメリカ事情の一端を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (後年のJ・スタージェス監督作「大脱走」に通じる要素  1939年の映画「駅馬車」の流れを汲む最終決着  ロマンスや情緒に溺れすぎないクールな幕切れも見逃せません。)  まさに「集団抗争西部劇」史上屈指の珍味であると言えるでしょう。  「共通の大敵と戦うために敵同士が手を結ぶ」という少年漫画的状況  正統派アメリカ西部劇&戦争映画的サービス精神が  結びつくことによって生を受けた本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。