映画に感謝を捧ぐ! 「アタラント号」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャン・ヴィゴ監督の「アタラント号」に
感謝を捧げようと思います。
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アタラント号の船長「ジャン」と
彼の妻「ジュリエット」の運命を描いた本作は
軽快にして技巧的な恋愛喜劇であります。
「舞台&人間関係を限定し、スケール感の暴走を防ぐ」知略
「悲劇的な状況においてもユーモアを欠かさない」喜劇精神
「トーキーとサイレントの持ち味を生かし合う」平衡感覚を兼ね備えた
ストーリー&演出が躍動的に進行する光景は
私に「適性範囲」を維持し続ける娯楽映画の醍醐味と
「閉鎖空間における人間心理&男性と女性の精神的相違点」を
娯楽的に表現する技法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(挿入曲の有効活用&ストーリー展開の効率化によって
「ご都合主義臭」を緩和し、ハッピー・エンドの高揚感を高める
妙技に心打たれる幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「夫婦喜劇系人間心理論」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
軽やかでありながらも「人情味&品の良さ」を
感じさせる物語&映像と
少女漫画風味とフランス風味を兼ね備えた
俳優&女優陣が心地良い本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。