映画に感謝を捧ぐ! 「ディストピア2049」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はリース・イブネシェーン監督の  「ディストピア2049」に感謝を捧げようと思います。  2049年のアメリカで体制への反逆者として追われる身となった  兄妹の運命を描いた本作は  渇いた残酷性に彩られた未来形SFであります。  SF的装飾、アクション映画的戦闘描写  ホラー的残酷描写を網羅しつつ  クール且つ緩慢に進行するストーリー&演出は  私に「スケール感と節約精神を共存させる戦術」と  「残酷趣味と無機質性のせめぎ合い」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (別形態のSFによる「奇襲攻撃」のような真相→幕切れと  なっている点も見逃せません。)  まさに「冷徹+残虐系SF」の一翼を担う  怪作であると言えるでしょう。  TVゲーム&コミック的なCG映像&キャラクター造形を駆使しつつも  淡々とした物語&映像が  武力&監視システムによる支配によって  「人間性」を失った未来世界を体現する本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。