映画に感謝を捧ぐ! 「ヘルゾンビ」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はハル・メイソンバーグ監督の「ヘルゾンビ」に  感謝を捧げようと思います。  子供たちを襲う怪現象によってもたらされた  人類滅亡の危機に立ち向かう人々の運命を描いた本作は  ホラー映画史上屈指の成長&変異ぶりを感じさせる怪作であります。  感染系ホラー的な状況で幕を開け  G・A・ロメロ系ゾンビ映画+2000年代以降のゾンビ映画  「ボディ・スナッチャー」を融合させた終末世界へと向かっていく  ストーリー&演出、キャラクター&モンスター造形は  私に「ゾンビが蔓延する世界」を生き抜くための心得  成長していくモンスターがもたらす恐怖&ある種の感動  様々なホラー要素を混ぜ合わせることによって生じる科学反応の  一端を目の当たりにする機会をもたらしました。  (淡々とした絶望感に満ちあふれた幕切れが  生還=ハッピー・エンドの法則に対する  反論となっている点も見逃せません。)  まさに「ホラー要素融合型ゾンビ映画」の  一翼を担う作品であると言えるでしょう。  謎の解明を求めていた人々が  「生き残ること」のみを追い求める存在となっていく姿と  段階的に知的&神秘的になっていくゾンビ達の勇姿によって  他のゾンビ映画に対する「無意識の皮肉」を放つ本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。