映画に感謝を捧ぐ! 「SIX シックス」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はハルダー・ゴメス&ガーソン・サンギニットー監督の
「SIX シックス」に感謝を捧げようと思います。
深夜のモルグ「死体安置所」に集まった男女6人の
運命を描いた本作は
壮絶なる「シチュエーション主義」に彩られた怪作であります。
論理性や時間の流れに囚われず
「サスペンス&ホラー的状況」をつなぎ合わせる事によって
生を受けたストーリー&演出を
力業で「筋の通った物語&映像」に仕立て上げようという試みは
私に「M・N・シャマラン技法」が映画界に与えた影響と
人間の持つ「解釈力&辻褄合わせ力」の一端を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(特殊なハッピー・エンドと見せかけて「最悪級の悲劇」を
想定させる幕切れへと急展開している点も
見逃せません。)
まさに「見せ場&段取り重視系ホラー」の一翼を担う
軽量級作品であると言えるでしょう。
思わせぶり且つ先読み容易なストーリー展開を
あえて「真相に興味を示さず、その場の出来事を重んじる」事によって
スリル&サスペンスと衝撃のどんでん返しを持った存在として
受け入れるための訓練時間を与えてくれる
教材的ホラー映画である本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。