映画に感謝を捧ぐ! 「世界10大災害」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はヴァージニ・リンハート監督の「世界10大災害」に  感謝を捧げようと思います。  1950年代~2000年代における「災害」に関する  一部を記録した本作は  軽量にして重厚な記録映像であります。  世界各地の災害に関する記録であるかのように見せかけて    制御を失い、暴走する科学&経済信仰がもたらした  「地球滅亡の危機」を世に示そうという試みは  私に「人類」に対する壮絶にして理知的なメッセージと  世界の歴史を軽量級作品の枠内にまとめ上げる技法の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  まさに「記録映像系環境論」の雄と呼ぶにふさわしい  作品であると言えるでしょう。  SF&史劇のスケール感、サスペンス的恐怖  アクション的破壊性を兼ね備えた映像と  教材映画的語り口が一体となって  「天災の装飾を纏った人災」の歴史を示しつつ    未来への展望を写し出す本作と  生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。