映画に感謝を捧ぐ! 「カウボーイ魂」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はレスリー・セランダー監督の「カウボーイ魂」に  感謝を捧げようと思います。  カーティス・ビショップの小説「シャドウ・レンジ」を  もとにして作られた本作は  歴史と娯楽の関係を体現した西部劇であります。  アメリカ経済史&産業史における「転換期」を  アメリカ西部劇の王道に即した形で活用するという  アイデアに基づいて生成されたストーリー&演出が  軽やかに進行する光景は  私に「アメリカ史の娯楽映画的解釈」と  「暴力の嵐を軽快且つ穏健に表現する技法」の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (西部劇的ハッピー・エンドの装飾を纏いつつ  愛に宿る「危険要素」を世に知らしめる  幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「経済史系西部劇」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  軽量級作品の枠内において  アメリカ&イタリア西部劇的暴力描写  ホームドラマ+サスペンス+ロマンス風味  アメリカ史における「畜産ビジネスと金融ビジネスの軋轢」が  一堂に会した本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。