映画に感謝を捧ぐ! 「レッズ・ドリーム」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジョン・ラセター監督の「レッズ・ドリーム」に
感謝を捧げようと思います。
自転車屋で暮らす車輪の運命を描いた本作は
陽気にして苦いアニメーション映画であります。
舞台で繰り広げられる「ピエロと車輪のショー」と
薄暗い店内で佇む車輪の姿が融合することによって
生じる科学反応は
私に「祭りの楽しさ&祭りの後の虚しさ」と
「夢と現実の乖離に苦しみながらも、静かに運命を受け止める」存在の魅力を
アニメーション的に表現する手法の
一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。
(サイレント悲劇と日常劇の香りが入り交じった幕切れと
なっている点も見逃せません。)
まさに「無生物日常系ファンタジー」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
「動作」によって言葉級の感情表現、文学性
ミュージカル+コメディ風味の共存を可能にする技術力&発想力と
物&舞台に対する愛情に彩られた本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。