映画に感謝を捧ぐ! 「庭園」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はヤン・シュヴァンクマイエル監督の「庭園」に  感謝を捧げようと思います。  郊外の一軒家に集う人々の運命を描いた本作は  童話的ムード&風刺劇的ムード漂う  奇妙な会話劇であります。  道中劇として幕を開け、ホームドラマを経由し  怪談的な方向へと向かっていくストーリー&演出は  私に「ファンタジーと政治風刺の融合」と  「殺人&破壊に依存しないスリル&サスペンス」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (和やかさと残酷さが静かに絡み合いながら  「権力による洗脳」を体現する幕切れとなっている点も  見逃せません。)  まさに「陰性ホームドラマ型政治論」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  J・シュヴァンクマイエル監督のアニメ技法&社会派要素と  実写的映像技の融合によって生を受け  1960年代のチェコ事情&独裁国家生成法の  一端を写し出す本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。