映画に感謝を捧ぐ! 「命知らずの男」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はレイ・エンライト監督の「命知らずの男」に  感謝を捧げようと思います。
命知らずの男 [DVD]
ブロードウェイ
2013-01-08

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 アメリカ史を彩る無法者伝説の数々を  もとにして作られた本作は  奇策的にして巧妙な史劇系西部劇であります。  「戦争がもたらす人心荒廃」  「理想を掲げつつも、凶悪集団と化していく組織」  「復讐心とカリスマ的リーダーに翻弄される若者」といった  生真面目なテーマと  娯楽西部劇風味満載のアクション・シーンが一体となった  ストーリー&演出と  伝説の無法者J&F・ジェームズ、C&B・ヤンガー  K・ダルトン、W・C・クアントリルを融合させるという試みは  私に「アメリカ西部劇流スター主義」と  「無法者への複雑な思いと娯楽的サービス精神のせめぎ合い」の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (無法者伝説の終わりと始まりが交錯する  渋味の利いた幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「アメリカ流陰性アウトロー講談」の一翼を担う    作品であると言えるでしょう。  歴史の娯楽的加工法&戦争系西部劇アクション技法の  限りを尽くすことによって  後年の西部劇に対する「道しるべ」の一つとなった本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。