映画に感謝を捧ぐ! 「新学期・操行ゼロ」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はジャン・ヴィゴ監督の「新学期・操行ゼロ」に
感謝を捧げようと思います。
校長一派への反乱を目論む
寄宿学校生4人の運命を描いた本作は
和やかなブラック・ユーモアに包まれた子供映画であります。
1960~70年代の「反抗文化」を先取りしたストーリーと
サイレント喜劇、舞台劇、アクション、サスペンスの特性を
巧みに融合させた演出法が一体となる光景は
私に「反権威」の爽快感、世代間の対立
ユーモアとシリアスの秘めたる近似性を
映画的に豹変する技法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「ハッピー・エンド」に属しつつも渋味&危うさを感じさせる
幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「フランス流アウトロー子供映画」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
舞台&登場人物のほとんどが
「寄宿学校周辺&寄宿学校関係者」という
限定された状況の中で
冒険活劇、テロ対策、ドタバタ喜劇
極道系友情劇が絡み合う本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。