映画に感謝を捧ぐ! 「エンド・オブ・ニューヨーク」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はカルロス・フェラー監督の「エンド・オブ・ニューヨーク」に
感謝を捧げようと思います。
抗不安薬の被験者となった女性「エイプリル・ワトソン」の
運命を描いた本作は
2011年の映画「リミットレス」の流れを汲みつつ
幻惑的ハッタリの連続攻撃を浴びせかける
モンスター的作品であります。
細切れ的映像表現、時系列操作、機械的音声
極限までに抑制された状況設明&人間関係によって
王道的な陰謀を複雑怪奇化させていくストーリー&演出は
私に、ヒロインとその周辺のみで物語を進めつつ
「大規模テロ」を乱入させる戦術と
単純な状況を難解に描写する技法の一形態を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(「実行犯の死」によって敵軍の全体像が隠蔽され
新たなる攻撃の種子がまかれてしまう悲劇を
ホラー的に表現した幕切れとなっている点も見逃せません。)
まさに「軽量級幻惑映画」の極限を目指して突き進む
作品であると言えるでしょう。
監督の枠を超え、多彩な役所をこなしていくC・フェラー監督の奮闘ぶり
本編の暴力&破壊的部分を継ぎ接ぎし
「テロ対策系アクション映画」風の宣伝&邦題を生成する
ニュー・セレクト(アルバトロス)の勇姿が印象的な本作と
生きて映画を見ることのできる幸せに深い感謝を!!!。