映画に感謝を捧ぐ! 「ロスト・フューチャー 10000デイズ・アフター」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はエリック・スモール監督の  「ロスト・フューチャー 10000デイズ・アフター」に  感謝を捧げようと思います。  氷河期と化した地球で暮らす人々の運命を描いた本作は  SF映画史上屈指の「奇妙な異文化交流」を見せてくれる  作品であります。  災害系SFと西部劇を組み合わせたかのような  ストーリー&キャラクター  肉体&剣劇とスローモーションへの執着に溢れた戦闘描写  冬山登山気分&軽量感満載のCG映像が一体となる光景は  私に「西部劇文化の名残」の一端と    「SF的発想と抗争劇的発想のせめぎ合い」の一形態を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (軽量級映画的便乗精神を余すところなく発揮した邦題と  主人公一行の活躍とは無関係に世界が救われ  残された問題要素を「ハッピー・エンド的表現」で隠蔽する  肩すかし的幕切れが  自然の雄大さと人間の小ささを体現している点も見逃せません。)  まさに「氷河期&サバイバルごっこ系SF」の一翼を担う  大珍作であると言えるでしょう。  地球全体が氷に閉ざされ  ホームドラマ的緩やかさ、冒険活劇風味  アメリカ製災害系SF&技巧的映像表現への皮肉が混ざり合った本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。