映画に感謝を捧ぐ! 「巴里祭」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はルネ・クレール監督の「巴里祭」に
感謝を捧げようと思います。
タクシー運転手「ジャン」と花売り「アンナ」の
運命を描いた本作は
生真面目にして巧妙な恋愛喜劇であります。
恋愛映画の王道に即した主人公&ヒロイン+悪女を
フランス喜劇風味満載の脇役陣
MTV的でありながらも情緒のある音楽
軽快にして上品な映像技によって補強し
ユーモアとロマンスに溢れた物語が生成されていく光景は
私に映画における「風景、音楽、サブストーリー」の効能と
「フランス大衆文化」の一端に触れる機会をもたらしました。
(恋愛映画の序盤にありがちな状況を加工し
ユーモア度を高めたハッピー・エンドとなっている点も見逃せません。)
まさに「フランス流日常系恋愛喜劇」の一翼を担う
作品であると言えるでしょう。
恋愛映画的見せ場を的確に押さえ
多彩な登場人物&人間関係をまとめ上げる技術力
あらゆる状況においても「ユーモア」を欠かさない喜劇力
軽やかでありながらも詩的な挿入歌に彩られた本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。