映画に感謝を捧ぐ! 「南部に轟く太鼓」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はウィリアム・キャメロン・メンジース監督の  「南部に轟く太鼓」に感謝を捧げようと思います。  友人&仕事仲間でありながら  南北戦争によって敵同士となった男2人の  運命を描いた本作は  娯楽性と苦味が交錯する西部劇であります。  西部劇、恋愛劇、戦争映画の特性を  兼ね備えたストーリー&演出、キャラクター造形が  効率的且つ生真面目に進行する光景は  私に「戦争がもたらす男女関係の変質」と  「娯楽的サービス精神と反戦メッセージの共同戦線」の  一形態を目の当たりにする機会をもたらしました。  (悲劇的決着を説明台詞によって「ハッピー・エンド」に  仕立て上げるという力業を用いた  作品であるという点も見逃せません。)  まさに「軍事系西部劇」の軽量なる強豪作であると  言えるでしょう。  愛憎劇の王道に即した男女関係が  戦争映画+恋愛悲劇へと進行していく姿を  アメリカ流娯楽映画技法の限りを尽くして写し出す本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。