映画に感謝を捧ぐ! 「十字路の夜」

 映画弁護人GHM(西村哲也)です。  今回はジャン・ルノワール監督の「十字路の夜」に  感謝を捧げようと思います。
十字路の夜 [DVD]
ブロードウェイ
2016-08-03

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 ジョルジュ・シムノンの小説「メグレと深夜の十字路」を  もとにして作られた本作は  渋い人間力に溢れたサスペンス映画であります。  暴力、悪意、胡散臭さに包まれながらも  クールに進行するストーリー  探偵小説の香り漂うキャラクター造形&キャスト陣  映像的インパクトよりも技巧的見せ方に  重きを置いた演出が一体となる光景は  私に「人間模様重視のサスペンス」と  「上品さと凶悪性が共存する世界」の醍醐味を  目の当たりにする機会をもたらしました。  (謎解き&勧善懲悪の爽快感よりも  奔放すぎる女性に翻弄される男の悲哀が  印象的な幕切れとなっている点も見逃せません。)  まさに「人間力重視系サスペンス」の一翼を担う  作品であると言えるでしょう。  探偵小説風味と映画風味&芸術家一族ルノワール兄弟による  華麗なる共同戦線を堪能させてくれる本作と  生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。