映画に感謝を捧ぐ! 「ゾンパイア 吸血ゾンビの逆襲」
映画弁護人GHM(西村哲也)です。
今回はレイ・ダントン監督の「ゾンパイア 吸血ゾンビの逆襲」に
感謝を捧げようと思います。
父を埋葬するために島を訪れた男「クリス」と
彼を取り巻く人々の運命を描いた本作は
安定感と技巧に彩られたホラー映画であります。
「吸血鬼映画の法則」に即しつつ
閉鎖系ミステリー風味を生成していくストーリーと
見世物的インパクトよりも「怪談的ムード」に重きを置いた
演出&キャラクター造形が一体となる光景は
私に「サスペンスと怪奇恐怖の融合」の一形態と
ホラー映画における「モンスターの存在力」の重要性を
目の当たりにする機会をもたらしました。
(万事解決のハッピー・エンドと見せかけて
吸血鬼に宿る「執念」を体現する幕切れへと
着地している点も見逃せません。)
まさに「吸血鬼映画入門」の一翼を担う作品であると言えるでしょう。
優等生的作風でありながらも静かなる神秘性と
渋味の利いた狂気を感じさせる本作と
生きて映画を観ることのできる幸せに深い感謝を!!!。